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デイサービス(通所介護)とは?種類や選び方も解説《Column vol.40》

2024.11.22 Fri

デイサービス(通所介護)とは?種類や選び方も解説《Column vol.40》

「介護保険を使いたいと思っているけど、デイサービスのことがよくわからない」「デイサービスって色々な種類があるけど、どうやって選んだらよいの?」と思っている方もいるのではないでしょうか。

デイサービスは種類によって特徴がさまざまであるため、よくわからないまま利用を開始すれば、「合っていなかった」と後悔してしまう可能性もあるでしょう。

そこで、この記事では、デイサービスとはどのようなサービス内容があり、費用相場はどれくらいかなどの情報を詳しく解説していきます。

また、デイサービスの種類や選び方、メリット・デメリットやスケジュール例についても紹介していきます。

デイサービスのことを理解し、高齢者に合ったサービスを選択できるようにしていきましょう。

デイサービスとは

デイサービス(通所介護)とは、高齢者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、また、高齢者の社会的な孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護負担の軽減などを目的として介護サービスを提供している事業所のことをいいます。

入居施設との大きな違いは、1日の中で介護サービス提供時間が限られているということです。ずっと生活をしている入居施設とは違い、デイサービス利用時以外は、自宅か住居型有料老人ホームなどのいわゆる高齢者向け住宅に住んでいます。

また、一方的に介護をするのではなく、多くのデイサービスが自宅での生活の質を維持・向上させることを目的とし、高齢者の有する能力に応じた日常生活動作含むリハビリを取り入れている点もポイントです。

デイサービスの概要

デイサービスについて更に具体的なことが知りたいという方のために、以下ではデイサービスのサービス内容やスケジュール例、費用相場などを解説していきます。

サービス内容

デイサービスで提供される主な介護サービスは以下になります。

  • ・レクリエーション
  • ・入浴介助
  • ・排泄介助
  • ・見守り
  • ・リハビリテーション
  • ・食事提供
  • ・食事介助
  • ・コール対応
  • ・服薬介助
  • ・更衣
  • ・移乗介助
  • ・その他

上記はあくまで、基本的なサービス内容であり、のちに紹介するデイサービスの種類によってはサービス内容が異なる場合があります。

サービス内容については、各デイサービス事業所に確認するようにしましょう。

スケジュール例

デイサービスの1日のスケジュール例は以下になります。

8:30迎え
9:00到着・バイタル測定
10:00入浴
10:30水分補給
11:00~12:00自由時間・口腔体操
12:00~13:00昼食
13:00~14:00自由時間
14:00~14:30リハビリ
15:00おやつ
15:30レクリエーション
16:00送り

中には半日のデイサービスがあったり、入浴介助がないパターンがあったりと、スケジュールもデイサービスによってまちまちです。

スケジュールは利用前に説明されることが多いですが、不明確な場合は必ず確認しておくようにしましょう。

費用相場

デイサービス利用で介護保険を使う場合、自己負担額は1~3割です。(一定以上所得者は2~3割)
そのため、1回の利用につき、自己負担額の相場は1,000〜2,000円程度といわれています。

また、介護保険のそれぞれの限度額は以下になります。

要支援150,320円
要支援2105,310円
要介護1167,650円
要介護2197,050円
要介護3270,480円
要介護4309,380円
要介護5362,170円

引用:厚生労働省「サービスにかかる利用料」

限度額を超えてサービスを利用した場合は、限度額を超えた分が全額負担になります。

デイサービスの種類とメリット・デメリット

最近ではさまざまな種類のデイサービスがあり、どのような施設が良いのか迷ってしまう方もいるかもしれません。

デイサービスを選ぶ場合、まずはその種類と特徴について把握しておきたいところです。

そこで、ここからはデイサービスの種類とその特徴、さらにそれぞれのメリットやデメリットについて解説していきます。

リハビリ特化型デイサービス

リハビリ特化型デイサービスの特徴やメリット、デメリットを紹介していきます。

特徴

リハビリ特化型デイサービスはその名の通り、リハビリに力をいれているデイサービスのことです。
機能訓練指導員を中心に、身体機能の維持や向上のためのリハビリを実施します。
他種類のデイサービスに比べると、リハビリに重点を置き、入浴や食事、レクリエーションがないのも大きな特徴です。

メリット

  • リハビリメインなので、身体機能や筋力の維持・向上が目指せる
  • 運動不足を解消できる
  • 身体を動かすことでストレス解消になる

デメリット

  • リハビリに苦手意識がある人は合わない可能性がある
  • 食事や入浴等のサービスが受けられない可能性がある

認知症対応型デイサービス

認知症対応型デイサービスの特徴やメリット、デメリットを紹介していきます。

特徴

認知症対応型デイサービスは、認知症ケアに特化したデイサービスのことです。
定員は12名までと定められており、家庭的な雰囲気の中でサービスを受けることができます。
大勢の中で過ごすことが苦手な方に向いているデイサービスかもしれません。

メリット

  • 認知症ケアに特化しているため安心して任せることができる
  • 家庭的な雰囲気の中でゆったりと過ごすことができる
  • 生活リハビリ等、認知症の進行予防のケアを受けられる
  • 少人数制のため手厚いケアを受けることができる

デメリット

  • 少人数制のため、苦手な人ができても離れることができない可能性がある
  • 大勢でにぎやかな雰囲気が好きな場合は、向いていない可能性がある
  • 軽度の認知症の場合、重度の認知症の方と合わない可能性がある

地域密着型デイサービス

地域密着型デイサービスの特徴やメリット、デメリットを紹介していきます。

特徴

地域密着型デイサービスは、定員18名以下の比較的小規模なデイサービスです。
各市町村が指定・監督をしています。
地域に住む要介護者のための介護サービスであるため、同じ地域に住んでいる方しか利用できないのが大きな特徴です。

メリット

  • 少人数制のため、大勢が苦手な人でも過ごしやすい
  • 定員18名以下ではあるものの、サービス内容は、入浴介助や食事介助など通常のデイサービスと同じように受けられる
  • 家庭的で手厚い介護ケアを受けることができる

デメリット

  • 同じ地域に住む高齢者しか利用できないため限定的である
  • 要支援者は利用できない

デイサービスの選び方

最近は、デイサービスの種類がさまざまで「どのように選んだらよいかわからない」と思う方もいるかもしれません。

そこで、ここからはデイサービスの選び方を紹介していきます。

1.希望や高齢者の情報を整理する

選ぶ前に、サービスに対する希望や高齢者の性格・疾患などの情報を整理しておくことが大切です。

希望や高齢者がどのような特徴を持っているかを整理しておくことで、本人に合ったデイサービスを探しやすくなるからです。

例えば、「味にうるさい人だから食事は美味しいほうが良い」「認知症の進行予防をして長く家で生活したいから認知症ケアに力を入れているデイサービスが良い」など、高齢者の情報を整理することで具体的な希望が見えてきます。

情報と希望を整理しておけば、ケアマネージャーやデイサービス管理者にも伝えやすくなりますので、ぜひ、まとめておきましょう。

2.利用開始前に見学して雰囲気を確かめる

デイサービスを選ぶ上で、利用開始前に見学して雰囲気を確かめることも大切です。

パンフレットやケアマネージャーの話を聞いただけでは、実際の雰囲気や介護職員の対応の様子はわからないからです。

見学が可能であれば、積極的に参加するようにしましょう。

また、見学や面接の際にチェックしておきたい内容は以下です。

  • ・食事メニューは魅力的か
  • ・レクリエーション内容は高齢者本人に合っていそうか
  • ・他の利用者や介護職員の雰囲気は良いか
  • ・室内は清潔感があるか
  • ・他、サービス内容が希望に合っているか

何を重視するかでチェックするポイントは違ってきますが、基本的には上記に挙げた項目のことを確認することがおすすめです。

3.ケアマネージャーやデイサービスの管理者などに希望を伝えてみる

家族や高齢者の希望をまとめたら、それをケアマネージャーやデイサービスの管理者、または相談員等に伝えてみましょう。

希望を伝えておけば、実現可能かの判断ができますし、また希望に沿ったサービス内容を取り入れてもらえるかもしれません。

例えば、家での生活が継続できるように足腰の筋力維持に繋がる運動がしたい等です。

もちろん、全て希望を受け入れてもらえるとは限りませんが、伝えていくことで家族や高齢者本人の意向を理解してもらうことはできます。

デイサービスのよくある質問

デイサービスのことをさらによく知りたいという方もいるのではないでしょうか。

そこで、ここからは、デイサービスに関してのよくある質問を元にその回答を紹介していきます。

利用方法は?

基本的には、要介護認定を受けた後、ケアマネージャーに紹介されて利用開始する流れになります。

デイサービスを利用したい場合は、まず最寄りの地域包括センターに相談してみると良いでしょう。

デイケアとの違いは?

デイサービスとデイケアはよく同じように捉えられますが、実は異なるサービスです。

デイサービスは入浴介助や食事介助など、介護ケアが中心であることに対し、デイケアはリハビリや医療的ケアがメインになります。

お泊りできるの?

事業所によってはお泊りまでできるデイサービスもあります。

宿泊可能なデイサービスは、「お泊りデイサービス」とも呼ばれています。

高齢者に合ったデイサービスを選んで利用しよう!

デイサービスと一口で言っても、方針や特色はさまざまです。

種類によってサービス内容やメリット、デメリットも大きく異なるため、まずは各デイサービスの特徴を簡単に理解しておきましょう。

そして、記事を参考に高齢者の特徴から、希望をまとめると良いと思います。

利用開始まではケアマネージャーがサポートしてくれるはずですので、疑問に思ったことは都度確認しながら、高齢者に合ったデイサービスを探していきましょう!

この記事を監修しました

中村 亜美

中村 亜美 / 介護福祉士・フリーライター

専門学校の卒業と同時に介護福祉士を取得し、そこから計12年程、特別養護老人ホームで介護スタッフとして勤務。現在は、フリーライターとして、在宅介護者や介護スタッフ、事業者向けのコラムなどを執筆している。(株)Magic Shieldsのコラムでは、介護施設内の課題解決などに着目し、経験を踏まえながらわかりやすい記事の作成を目指している。

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