「ころやわ®︎」の”壁面施工”は全国初※の新たな展開となります。※2024年9月26日現在。
居室壁面へ「ころやわ®︎」を導入いただいた背景
導入いただいた大阪府立砂川厚生福祉センターでは、強度行動障がいの状態を示す方々の中に、自傷行為として壁や床に身体をぶつけるケースが一定数見られ、そのため、居室内での外傷リスクを軽減するための対策が急務となっていました。従来の対策として、ヘッドギア等を装着することも試みられていましたが、一部のご利用者にとって装着自体が負担になることが判明し、より適切な対策が求められていました。
その中で、身につけるもので怪我のリスクを軽減するのではなく、居室の壁や床そのものの「衝撃吸収性」を高めることで怪我のリスク軽減ができないか、と視点を切り替え素材を探されていた中で、弊社製品「ころやわ®︎」の特性にご興味をお持ちいただき、ご相談いただく運びとなりました。
《参考》大阪府立砂川厚生福祉センター:https://www.pref.osaka.lg.jp/o090150/sunagawa/sunagawa/index.html
“壁”が原因で起こる外傷リスクの低減に期待
居室内への施工に際し、はじめに床面への施工を実施。その後、壁面(7部屋)への施工を実施し、2024年9月13日(金)に7部屋分の施工が完了いたしました。
一定の衝撃が加わった時にのみ凹む構造体を床面 + 壁面に施工することで、居室内での転倒による骨折リスクの低減だけでなく、壁が原因で起こる自傷行為による外傷リスクの低減も期待できます。
所長様よりコメント
大阪府立砂川厚生福祉センター / 所長 箱嶋 雄一 様
居室で自傷行為に至った場合の安全性が向上した
利用者の身体的ストレスの軽減だけでなく支援にあたる職員のストレス軽減にも期待が持てるのではないかと考えています。
自傷行為の中でも特に頭部への自傷は、生命の危険に直結します。利用者居室の改修により、居室で自傷行為に至った場合の安全性が向上しました。また、居室で自傷行為があった場合の職員の心理的負担が軽減されたことにより、他の場所での行動により注力ができるようになりました。
当センターとしては、障がい特性による自傷行為そのものをなくすことができる支援環境の実現が目標ではあります。今回の設置工事は、その足掛かりとして自傷行為があっても怪我リスクの軽減ができる環境整備の一環に繋がったのではないかと思います。
大阪府立砂川厚生福祉センターについて
障害者総合支援法関係法令の理念に基づく公立の特化施設。施設内には「いぶき」と「つばさ」という2施設があり、いぶきでは、自閉症や最重度の知的障がい者を対象に、強度行動障がい※の状態の改善を図り専門的なプログラムを行うことによって地域生活移行を支援しています。
※「強度行動障がい」
直接的他傷(噛みつき・頭つき等)・間接的他傷(睡眠の乱れ、同一性の保持、場所・プログラム・人へのこだわり、多動、うなり、器物の破損等)や自傷行為などが通常では考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しく処遇の困難な者をいい行動的に定義される群である。家庭にあって通常の育て方をし、かなりの養育努力があっても著しい処遇困難が継続している状態。(1989年 行動障害児(者)研究会)
弊社担当よりコメント
営業・理学療法士 / 江藤 遥輝
「床面と壁面の安全性を高めたい」とご相談をいただき、社内で検討を重ねながら「ころやわ®︎」の壁仕様が実現しました。利用者様はもちろん、スタッフ様にとっても安心できる環境をご提供させていただくことができ、大変嬉しく思います。今後も引き続きサポートさせていただきます。
「ころやわ®︎」の”壁面施工”で外傷リスクの低減を
今後は同センターへ継続的なヒアリングを行い、壁面の安全性をより高められる製品の開発、施工方法などを研究していく予定です。
全国の医療機関や施設内での、自傷行為による怪我や外傷リスクの低減を目指すほか、壁が要因で起こるケガや外傷が予見できる児童福祉施設や教育施設、多目的施設等への導入も推進してまいります。
「ころやわ®︎」の”壁面施工”のご依頼・お問い合わせは以下よりご連絡ください。
お問い合わせ窓口:https://www.magicshields.co.jp/contact/
TEL:050 – 1742 – 4400(平日/10:00 – 17:00)