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車椅子移乗時等にマットを移動させないため、戻し忘れがなくなり安全性が増えた
ー 樫原様、本日は宜しくお願い致します。早速ですが、どういった方に「ころやわ」を使っていただいているのでしょうか?
樫原様:
当施設でころやわを使ってもらっている方は、一人で歩ける方、歩こうとしている方、歩行が不安定の方、転倒リスクが高い方、歩けないのに歩こうとする方などになります。
ー なるほど。まず率直にころやわを使ってみていかがでしょうか?
樫原様:
効果の程は正直なところ実はまだわからないのです。なぜかというと、ころやわの上で転んだ入居者さんをまだ誰も見たことがないからです。ただ我々が知らない間に入居者さんが転んで大事にならず、自分で立ち上がってベッドに戻っている、ということは十分あるのではないかと思います。
ー 職員様からのご感想はいかがですか?
樫原様:
職員からの感想としては、車椅子やリフトがそのまま使えるので業務負荷なく使えると聞いています。緩衝マットと違い、車いす移乗時などにいちいち移動しなくてよいため、移動させた後に戻す事を忘れることがなくなったことで結果として安全性が増しました。職員が介護をするタイミングで床やマットのことを意識せずに業務にあたれる環境作りができているのはとてもよいと感じています。
車いすで移動ができるのも良いですね。以前勤務していた施設では転倒骨折の対策のため床に衝撃吸収シートを貼ったことがありました。ただその時は、シートがやわらかすぎて車いすの走行時に車輪部分が凹んでしまい、摩擦抵抗が増えて入居者さんによる車いすの自走がしにくくなるという課題がありましたが、「ころやわ」にはそれがありません。
「ころやわ」を導入して安心感が生まれ、 スタッフの気持ちに余裕ができた。
ー ころやわを導入して、業務に変化はありましたか?
樫原様:
今思えば、ころやわを入れるまでは「入居者さんをどう転ばせないようにするか」をずっと考えていたように思います。それが、ころやわが入ってからは「転倒対策をして、万が一転んでしまったとしても外傷を軽減できる」という安心感につながってきているのを感じます。
具体的には、転倒リスクが少し高い方の受け入れ時に、スタッフの気持ちに余裕が生まれている事などに現れています。
ー 「ころやわ」の導入に対して、職員の皆様から抵抗はありましたか?
樫原様:
私自身、新しいツールはまず試して体感をして、その上でどう活用できるかを考える機会を作ることが重要だと思っており、過去にも様々なICTツールなどを導入して来ました。しかし、いざ導入となった際に現場からは抵抗感があるケースがよくあります。ころやわが特徴的だったのは、ころやわを現場に導入した際に職員からの抵抗などはほとんどなく、みなさん肯定的にころやわを受け入れて使ってくれています。
意外だったのは、「ころやわ」を導入することで転倒リスクのアセスメントの質が高まったことです。「ころやわ」を使うべき利用者様、つまり転倒リスクが非常に高い人は誰なのか?を考えるきっかけになっています。
ころやわの導入は入居者様・職員、そして施設の経営のそれぞれに効く。
ー 導入の決め手はなんだったのでしょうか?
樫原様:
導入にあたっては、Magic Shieldsさんからデモ品をお借りして施設内で職員にも使ってもらいました。短い期間の試用でもあり幸いにも転倒が起きなかったのですが、現場からはベッドサイドに移乗用リフトを寄せて使えるという点は高評価でした。転倒対策は施設運営上の大きな課題ですので、その後も継続して検討をしていました。転倒して骨折が起きてしまうと入居者さんの人生を左右するし、それによって職員が心を痛めることもあります。また、経営面での課題として、入居者さんに大腿骨骨折が起きてしまうと月単位で入院のため施設から一旦退去され、施設としては収入が減ってしまう、ということもあります。ころやわの導入によって、入居者様にとっても職員にとってもよい環境になること。また経営面でも効果が見込めそうだと考えていたところに、ちょうどよくキャンペーンの案内があって導入を決めました。
樫原様:
当施設だけではなく業界共通の経営課題として人材不足がありますが、転ばせないような対策もしくは転んだ時に駆けつける仕組みは人員を必要とするので、特にこれからの時代の施設運営には向いていません。ころやわを使って、転んでも安心できる環境を作ることで、結果として人材不足の課題解決にもつながると感じています。
また、我々の施設では起きていませんが、昨今のニュースにもある訴訟対策※ という面も今後は十分に考えられるのではないかと思います。