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《Column vol.34》サービス付き高齢者向け住宅の選び方は?有料や特養との違いも解説!

2024.09.26 Thu

《Column vol.34》サービス付き高齢者向け住宅の選び方は?有料や特養との違いも解説!

「サービス付き高齢者向け住宅の入居を勧められたけど、費用や入居条件など具体的な内容がわからない」という方もいるのではないでしょうか。

施設選びをするうえで、施設の特徴や違いがわからないと「どうやって選択すればいいかわからない」となってしまうと思います。

そこで、この記事では、サービス付き高齢者向け住宅の特徴や種類、契約の流れやメリット・デメリットなどを解説していきます。

施設の選び方も紹介していきますので、ぜひご覧ください。

サービス付き高齢者向けの特徴や契約の流れは?

サービス付き高齢者向け住宅という名前を聞いたことがあっても、実際どのような施設なのかわからないという方もいると思います。

施設入居を検討したくても、特徴や契約の流れがわからないと前に進めないかもしれません。

そこで、ここからはサービス付き高齢者向け住宅の特徴や契約の流れを簡単に解説していきます。

サービス付き高齢者向け住宅とは

サービス付き高齢者向け住宅は、バリアフリーの整った生活空間の中暮らすことができる高齢者の住宅です。

別名でサ高住とも呼ばれています。

標準のサービス内容は安否確認や生活相談です。

記事内で詳しくお伝えしますが、サービス付き高齢者向け住宅には、介護サービスがついている「介護型」と安否確認・生活相談などの標準サービスのみの「一般型」の2種類があります。

種類によって、対象となる入居者が異なります。

特別養護老人ホームや有料老人ホームとの違いは?

一般型サービス付き高齢者向け住宅と特別養護老人ホーム・介護付き有料老人ホームなどとの大きな違いは、介護サービスの有無や入居条件です。

特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームは、介護サービスが提供されるのに対し、一般型サービス付き高齢者向け住宅は介護サービスがなく、標準サービスが安否確認と生活相談となっています。

また、一般型サービス付き高齢者向け住宅は基本的に60歳以上の方なら誰でも入居できる傾向にあるのに対し、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームは対象が要介護者です。

一方で介護型サービス付き高齢者向け住宅は、介護サービスがついているため、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームと似たような雰囲気になっていることが多いです。

契約の簡単な流れ

契約の手順は状況により前後することもありますが、一般的な流れは以下の通りです。

  1. 1.見学や体験入居の予約
  2. 2.見学や体験入居で気に入れば仮契約
  3. 3.書類審査
  4. 4.入居前の面談
  5. 5.入居審査
  6. 6.入居金支払い
  7. 7.引っ越し
  8. 8.入居

仮契約から入居までにかかる時間は、3週間〜1カ月半程度であることが多いです。

また、書類審査時や契約時などに必要な準備物は施設によって異なりますので、入居前に確認しておきましょう。

サービス付き高齢者向け住宅の種類や費用相場は?

サービス付き高齢者向け住宅には下記2つの種類があります。

  • ・一般型サービス付き高齢者向け住宅
  • ・介護型サービス付き高齢者向け住宅

ここからは、サービス付き高齢者向け2つの種類について詳しく解説していきます。

一般型サービス付き高齢者向け住宅の特徴や費用相場

一般型サービス付き高齢者向け住宅の大きな特徴は、自由に利用者様ご自身のペースで生活できるスタイルであるということです。

自立度の高い利用者が多いため、比較的危険リスクが低い分、施設全体で自由度が高い傾向にあります。

また、一般型サービス付き高齢者向け住宅は60歳以上の自立度の高い方を対象にしていることが大半で、介護が必要になると退去を余儀なくされる可能性が高いです。

介護サービスの提供はそれほどないものの、オプションサービスとしてイベントや食事などのサービスがついていることが多いです。

【費用相場】
一般型サービス付き高齢者向け住宅の費用相場は下記の通りです。

  • 初期費用(敷金・保証金):0~50万円程度
  • 月額費用:10~30万円程度

一般型サービス付き高齢者向け住宅は、施設によって費用設定がまちまちなので一概に言えないところがあるでしょう。

立地条件などによっても、費用相場が変わってくる傾向にあります。

サービス内容が安否確認や生活相談のみの一般型サービス付き高齢者向け住宅は比較的安めの設定にしている施設が大半で、月額10〜15万円としている施設が多いようです。

介護型サービス付き高齢者向け住宅の特徴や費用相場

介護型サービス付き高齢者向け住宅の大きな特徴は、介護サービスを受けられるという点です。

一般型との違いは、「特定施設入居生活介護」の指定を受けているか否かになります。

介護付き有料老人ホームは「特定施設入居生活介護」の指定を受けている施設として要支援者や要介護者を対象に介護サービスを提供します。

一般型と違い、介護型は看取りまで行っている施設が多く、介護度が上がっても退去する必要がありません。

【費用相場】
介護型サービス付き高齢者向け住宅の費用相場は下記の通りです。

  • ・初期費用(敷金・保証金):数万円~数百万円程度
  • ・月額費用:15~40万円程度

一般型と比べ、介護サービスがある介護型サービス付き高齢者向け住宅の費用相場は、比較的高めになる傾向にあります。

サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリットは?

サービス付き高齢者向け住宅の入居を検討している方は、メリットとデメリットを知りたいところではないでしょうか。

そこで、ここからは、各サービス付き高齢者向け住宅の種類別にメリットとデメリットを紹介していきます。

一般型サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリット

一般型サービス付き高齢者向け住宅のメリットとデメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • ・選択肢が多い
  • ・入居しやすい
  • ・費用が比較的安め
  • ・自由度が高い

【デメリット】

  • ・介護サービスが受けられない
  • ・介護度が上がると退去の可能性がある

一般型は、毎日を自由に過ごしたい、だけど安否確認はしてほしいなどという人におすすめです。

介護が必要になると退去となってしまう可能性があるため、そこを踏まえても入居をしたいと思えば検討してみましょう。

介護型サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリット

介護型サービス付き高齢者向け住宅のメリットとデメリットは下記の通りです。

【メリット】

  • ・介護サービスを受けることができる
  • ・介護が必要な状態でも安心して任せられる
  • ・介護度が上がっても退去しなくて良い可能性が高い

【デメリット】

  • ・一般型に比べ自由度は低い傾向にあるため、合わないと本人が辛い思いをしてしまう
  • ・一般型よりも全体的に費用が高い
  • ・特定施設入居生活介護の認定を受けていなくても「介護型」と謳っている施設が中にはあり、ややこしい
  • ・介護型サービス付き高齢者向け住宅の数が少なく選択肢が狭い

介護型サービス付き高齢者向け住宅は、日本でもまだ数が少ないため、選択肢が広くないのがデメリットかもしれません。

一方で介護付き有料老人ホームのように、要支援者・要介護者を対象としているため、本格的に介護が必要になっても介護サービスを受けながら入居を継続させられるのが大きなメリットであるといえます。

サービス付き高齢者向け住宅のおすすめな選び方は?

サービス付き高齢者向け住宅はさまざまな施設があり、どうやって選択したら良いかわからないという方も多いと思います。

そこで、ここからはサービス付き高齢者向け住宅のおすすめな選び方やチェックポイントを解説していきます。

1.【希望に合った施設を選ぶ】高齢者の性格・状況等を明確化しておく

サービス付き高齢者向け住宅を選ぶうえで大切にしたい視点は「高齢者本人に合うかどうか」です。

いくらコスパが良く、自由度の高い施設であったとしても、入居する高齢者に合っていなかったら本人が辛い思いをし、最悪の場合転居しなければならない可能性もあります。

施設を選ぶ前に、高齢者本人の性格や今の状況を明確化しておくようにしましょう。

介護サービスを利用する場合は、ケアマネージャーさんに高齢者の特徴について細かく聞かれる可能性があるため、そういった意味でも事前に整理しておくとスムーズかもしれません。

2.【施設の情報を集める】パンフレットやホームページをチェックする

サービス付き高齢者向け住宅には、さまざまな施設があり、特色やケア方針にも違いがあります。

まずはご自身でより多くの施設情報を集めることが大切です。

高齢者に合った施設を選択するためにも、ケアマネージャーや施設運営者の言葉だけを鵜呑みにするのはやめましょう。

例えば、パンフレットやホームページで下記のようなことが確認できる可能性があります。

  • ・食事のメニュー例
  • ・具体的なサービス内容
  • ・スタッフの雰囲気
  • ・施設内の雰囲気
  • ・レクリエーションやイベントの内容

また、施設名検索すると施設で発信しているブログやSNSが見つかるかもしれません。

ブログやSNSは、ホームページよりも更にリアルな日常を覗くことができる可能性が高いため、ぜひチェックしてみましょう。

施設での日常生活が想像しやすいかもしれません。

3.【費用を確認しておく】毎日の食事代までチェックする

月額費用は毎月支払うことになるので、事前確認はマストです。

入居前にサービス内容と一緒におおよその月額費用をチェックしておくようにしましょう。

また、一般型サービス付き高齢者向け住宅の場合は、毎日の食事代を確認することも大切です。

例えば、居室内にITコンロなどが備えられている施設であれば、自炊が可能なため、食事代を節約することができます。

施設の設備まで細かくチェックし、毎月の費用をイメージしておきましょう。

4.【評判を調査する】口コミを調べる

施設のことをよく知りたいと思ったらネットで口コミ検索するのもおすすめです。
最後の決め手として参考にしたいと思えば、ぜひ口コミをチェックしてみてください。

口コミは施設紹介サイトなどで確認することができます。

また、口コミは利用者の家族だけでなく、該当の施設への勤務歴があるスタッフ側の声もチェックしてみるのも良いかもしれません。

スタッフ側の意見から、利用者・家族側からは見えないような内情が見える可能性があります。
ただし、あくまでも個人の意見であるため、口コミを鵜呑みにしすぎるのも危険です。

口コミの意見は参考程度とし、ご自身の目で施設内を確かめてみることが大切です。

5.【雰囲気を体感する】見学や体験入居をして雰囲気を確かめる

見学や体験入居を実施しているサービス付き高齢者向け住宅であれば、可能な限り参加すると良いでしょう。

実際にその場で過ごすことで、雰囲気や向き不向きがある程度わかるはずです。

また、見学や体験入居をする際に、特にチェックしたいポイントがあります。

チェックしておきたいポイントは下記の通りです。

  • ・険悪な雰囲気ではなくスタッフや利用者の笑顔は多いか
  • ・忙しそうに利用者を急かすスタッフはいないか
  • ・これまでに利用者家族への伝達事項の漏れなどはなかったか
  • ・施設内は清潔感があり、掃除が行き届いているか
  • ・スタッフは挨拶ができているか

上記をチェックするだけでも、施設内の雰囲気はわかるものです。

チェック項目の中で違和感を持ったら、入居の見送りを検討してもよいかもしれません。
ご自身の目で確かめて、「良い」と思えば入居の検討をしていきましょう。

まとめ

サービス付き高齢者向け住宅はさまざまな施設があるため、実際に中を見てみないとわからない部分も多いでしょう。

ぜひ、見学や体験入居に参加し、記事を参考に雰囲気をチェックしてみてください。
しっかり施設の情報を集め、高齢者に合った施設を選びましょう!

また、施設が決まらず、今後も在宅介護が続きそうな方は、介護予防に視点を変えていくと家族の負担軽減に繋がります。特に、高齢の家族の身体機能が衰えないような工夫が重要です。

身体機能の維持を考えるなら、転倒や骨折などの事故の防止が期待できる衝撃吸収床や衝撃吸収マットを導入してみてはいかがでしょうか。

歩いているときには硬く、転んだときには柔らかく衝撃を吸収してくれる「ころやわ」なら、高齢者の安全な歩行と、転んだときの骨折予防の両方が実現できます。

高齢の方の生活力を維持するためにも、安全性高い衝撃吸収床や衝撃吸収マットを積極的に導入し、在宅介護の負担軽減を図っていきましょう。

この記事を監修しました

中村 亜美

中村 亜美 / 介護福祉士・フリーライター

専門学校の卒業と同時に介護福祉士を取得し、そこから計12年程、特別養護老人ホームで介護スタッフとして勤務。現在は、フリーライターとして、在宅介護者や介護スタッフ、事業者向けのコラムなどを執筆している。(株)Magic Shieldsのコラムでは、介護施設内の課題解決などに着目し、経験を踏まえながらわかりやすい記事の作成を目指している。

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