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訪問介護とは?はじめての利用方法や料金相場も解説《Column vol.45》

2024.12.28 Sat

訪問介護とは?はじめての利用方法や料金相場も解説《Column vol.45》

「訪問介護でどんなことをお願いできるかわからない」「在宅介護で誰かに頼りたい」と思っている人もいるのではないでしょうか。

訪問介護は、自宅で暮らす高齢者やご家族の生活をサポートする素晴らしいサービスですので、知らないままではもったいないです。

そこで、この記事では訪問介護のサービス内容や利用料金相場について解説していきます。
記事を読んで、訪問介護への理解が深まり、安心して利用できるようにしていきましょう!

訪問介護とは

訪問介護とは、自分や家族だけで日常生活を営むことが難しくなった高齢者が受けられるサービスです。訪問介護サービスを運営する事業所から介護福祉士などの訪問介護スタッフが、高齢者の自宅に訪問し、入浴や排泄、食事などの介助や掃除・洗濯などの生活援助を行います。

訪問介護サービスは、介護保険適用内のものと適用外の2種類があります。

また、自宅ではなく、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に訪問してサービスを提供することもあります。

訪問介護のサービス内容

訪問介護のサービス内容は、介護保険適用内のサービスか否かによっても大きく異なります。
介護保険適用内の訪問介護の場合は基準が定められており、提供できるサービス内容が決まっています。

ここからは、介護保険適用内の訪問介護でお願いできることと、できないことについて解説していきます。

お願いできるサービス

介護保険適用内の訪問介護サービスのサービス内容は大きく2つにわけられます。

  • ・身体介護
  • ・生活援助

身体介護は、高齢者の身体に直接触れて介助する行為のことを指します。

具体的には以下のような介助です。

  • ・食事の介助
  • ・トイレ介助やオムツ交換などの排泄介助
  • ・入浴の介助
  • ・衣服の着脱を手伝う更衣介助
  • ・車椅子やベッドなどに移動する際の移乗介助

一方で生活援助とは、以下のような行為です。

  • ・食事準備
  • ・掃除
  • ・洗濯
  • ・移動介助

その他、医療行為でない爪切りや検温などはサービスとして受けることができます。

お願いできないサービス

お願いできるサービスが多いなかで、お願いできないサービスも存在します。
介護保険適用内の訪問介護でお願いできないサービスは以下です。

  • ・草取り
  • ・窓ふき
  • ・家具の修理
  • ・利用者本人以外を対象とした援助
  • ・医療行為

要介護者の生活上において実施しなくても生活に支障がない内容のものはサービスとして受けられません。

あくまでも訪問介護は「要介護状態で生活に困った人のための介護サービス」と認識しておくと、わかりやすいかもしれません。

また、医療行為や利用者本人以外を対象とした援助も受けることはできません。

また、介護保険適用外の訪問介護サービスであれば、話し相手や趣味の付き合いなど、介護保険内サービスでお願いできないようなサービスを受けることが可能です。

訪問介護の料金相場

介護保険適用内の訪問介護の料金設定は以下です。

サービスの種類別料金×利用時間+その他の料金=1日にかかる費用
介護保険適用内の訪問介護であれば、自己負担額は1〜3割です。

1割負担の場合で、30〜60分の身体介護を受けた場合は387円、45分以上の生活援助を受けた場合は220円が費用となります。

出典:厚生労働省ー介護報酬の算定構造

また、月額費用の平均相場は、1割負担の場合で、月額8,000円〜14,000円程度と言われています。
介護保険適用外の訪問介護については、保険が適用されないため、料金が割高になる傾向にあります。

【はじめての方でも安心】訪問介護の利用方法

訪問介護を利用したいけど利用方法がわからないという方もいるのではないでしょうか。

介護保険適用外の訪問介護は、直接事業所に問い合わせて利用を開始することができますが、介護保険適用内の訪問介護は必要な手順があります。

そこで、ここからは介護保険適用内の訪問介護の利用方法を解説していきます。

1.市区町村の役場か地域包括センターに相談する

介護保険適用内の訪問介護を受けるためには、要介護認定の申請が必要になります。

市区町村の役場にご自身で申請することも可能ですが、地域包括センターにいけば、手続きの流れを説明しながら代行してくれる可能性もあり、スムーズに話を進めることができます。

訪問介護を利用したいと思ったら、まずは地域包括センターに相談することがおすすめです。

2.ケアマネジャーに相談する

要介護認定がおりたら、介護保険適用内の訪問介護を受けることができます。

担当ケアマネジャーが決定したら、そのケアマネジャーに訪問介護サービス利用の相談をしましょう。

担当ケアマネジャーが高齢者の状況を聞き取ってケアプランなどを作成してくれます。

3.訪問介護事業所を選択する

最後に訪問介護事業所を選択します。

ケアマネジャーに紹介してもらうこともありますが、気になる事業所があれば相談もできます。

空きや相性などをケアマネジャーが確認してくれるでしょう。訪問介護事業所が決定したら直接契約を結んでサービス開始となります。

訪問介護の選び方

介護保険適用内の訪問介護を選ぶ際には、ケアマネジャーから紹介されることが多いです。

施設やデイサービスのように、サービス提供風景を見学することはできないため、どのようなスタッフがいるかなどの雰囲気は掴みにくいかもしれません。

そこで、おすすめなのがインターネットでの検索です。

特にチェックしたいのは以下です。

  • ・口コミ
  • ・職員の教育体制
  • ・事業所の方針

口コミはGoogleで検索することができますし、職員の教育体制は介護サービス情報公開システムで確認することが可能です。

訪問介護はスタッフと1対1でサービスを受けることが多いため、スタッフの教育体制や雰囲気は大きなキーポイントとなります。

また、方針やスタッフの雰囲気などは、事業所のホームページか発信しているSNS・ブログ等で確認できる可能性があるので、ぜひ探してみてください。

高齢者に合った訪問介護を利用しよう!

在宅介護で困ったときには、訪問介護サービスをうまく活用してバランスのよい生活が送れるように調整していきましょう。

また、在宅介護を今後も続けていきたいと思う場合には、高齢者の身体機能維持にも着目していきたいところです。

身体機能維持のために考えたいのは転倒予防です。例えば、転倒事故を起こした場合、それがきっかけで身体機能が低下し寝たきりになってしまうことがあります。

寝たきりになり生活力が下がれば、高齢者の生活の質は低下し、高齢者ご自身、またはご家族の負担は一層深刻なものになってしまうでしょう。

それを防ぐため、屋内環境にも目を配りたいところです。特に床材は転倒事故において重要な要素の一つとなります。

歩いているときには硬く、転んだときには柔らかく吸収してくれる「ころやわ」なら、歩きやすい床で転倒予防になるのはもちろんのこと、万が一転倒してしまったときにも柔らかく衝撃を吸収してくれるため、骨折などを防いでくれます。

機能性の高い床を設置し、転倒による骨折を未然に防いでいきましょう。そして、安全性の高い環境の中で、介護の負担軽減を図っていきましょう。

この記事を監修しました

中村 亜美

中村 亜美 / 介護福祉士・フリーライター

専門学校の卒業と同時に介護福祉士を取得し、そこから計12年程、特別養護老人ホームで介護スタッフとして勤務。現在は、フリーライターとして、在宅介護者や介護スタッフ、事業者向けのコラムなどを執筆している。(株)Magic Shieldsのコラムでは、介護施設内の課題解決などに着目し、経験を踏まえながらわかりやすい記事の作成を目指している。

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